COCと独立経営<596>小売ブランドで認識したい – 関 匤

前回、英国PRAのブランドデータを引用しましたが、新しいものが出ています。

さらに一つ、新しいSSブランドが追加されています。ESSARの40カ所です。この会社、インドの元売です。70万BDの超大型製油所を稼働しています。SSのFC事業を英国で展開しているようです。

詳細は知りませんが、インドに進出するメジャーと国際バーターしているかも知れません。日本の元売がアジア進出する場合も、現地製油所から調達すると考えられます。その場合、ESSARのようなアジアの石油会社が日本市場でブランド展開する可能性もあります。

欧米の主要石油会社は精製縮小のショートポジションで、精製専門企業から調達しています。石油会社、流通会社の戦略や取り引き条件で、多様なブランドが展開されています。

日本も環境は同じ流れにありますが、学識経験者やメディアもブランドは元売しか認識していないようです。SSは小売業なのに供給発想でしか見ておらず、マーケティングの観点が欠落しているのでしょう。

系列・非系列問わず、ある地域において消費者が元売ブランドではなく、○○商店など企業名で認識している例はあまたあります。供給は元売でも、顧客接点のブランドは○○商店なのです。

元売の流通支配が強まっても、独自の小売経営を行う系列業者は少なくありません。

英国のブランド認知に比べると、日本は商売に関心のない人たちの声が大きくて、昔の軍隊のように「体(経営)を服(元売)に合わせろ」と言っているように思えます。

現実の市場では、JAやホクレンといった巨大農業組織は、独自のマーケティングを展開するPBです。市場での影響力もあって、無視できない存在です。SS市場という観点で見れば、元売ブランドと並列に置くべきです。

コストコ、ジョイフルホンダ、イオンなど流通系もガソリンをどこから買っていようとも、元売のマーケティングとは無関係の市場戦略であり影響力もあります。

また、SS事業者のPBでも100カ所を超える会社があります。20カ所までハードルを下げても、大部分がドミナント展開ですから、ある地域においては大手元売よりも消費者認知度が高いのです。

れっきとしたブランドです。

調べて見るとブランドは家畜の識別の焼き印から始まったそうです。市場影響力があり、SSビジネスに特徴(識別)があればブランドです。

差別性のない同品質のコモディティ商品供給の延長線上の「配給発想」で小売市場を考える人たちにとっては、元売ブランドで十分なのでしょう。しかし、消費者の選択肢の洗礼を受ける小売市場目線の人たちは多様なプレーヤーの存在に強い関心を持ちます。

COCだから言うのではなく、石油業界は声を上げる人と市場実態に著しいかい離がある、とSSブランドの数え方一つにも感じてしまいます。

 COC・中央石油販売事業協同組合事務局


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