COCと独立経営<606> カーディーラーの整理再編 – 関 匤

自動車メーカーが、ディーラーの整理再編に動いているそうです。国内市場に伸び代が少なくなり、ディーラーを抱える負担が強まっていることによります。

COCの渡米組で車に詳しい人によると、国内で車種を絞り込んだり軽自動車に傾斜するメーカーが、米国では多様な車種対応しているそうです。「プリウスと軽自動車ばかりの日本に比べてはるかに面白い」と言います。

自動車アナリストに聞いたら、日本の国際市場シェアは10%で伸びる可能性が少ないけれど、中国なら5年で10%上乗せできる可能性がある。メーカーは国際的に販売台数を考えているので、国内は縮小均衡化する、と言います。

最近、SSで新車販売やリースを手掛けるところが増えています。新車の場合、メーカー保証付きですから、車種を決めている顧客の場合、購入の条件が折り合えばどこで買っても良いわけです。

さらに、ネット通販のワンクリックで買い物かごに新車を投げ込む人が出現しています。通販サイトが数多く立ち上がり、コスモ石油もヤフーでリース車を販売しています。ディーラー網再編も、販売チャネル多様化の実態を踏まえたものと思われます。

考えてみると、ディーラーとSSは類似点を持っています。1960年代に成長しています。経営者が地域の名士というのも共通点です。そして本格的なモータリゼーションより早い段階に、ビジネスモデルがほぼ完成されています。

車は法人、富裕層からようやく企業管理職など家族向けに移行する段階で、女性を含めた若年層(個人客)はこれからという時代です。また、自動車販売躍進の背景には、ローン(割賦)の存在があります。その前提には、年功序列と終身雇用が存在しました。SSは、法人向けの車両管理(定期メンテナンス)で大きな油外収益を得ました。

私は、ディーラーもSSも成長期の成功体験が大きかったゆえに、個人客層拡大とバブル崩壊後の市場変化に発展形を確立していないと感じています。

大手ディーラーで車検をした経験があります。“大盛り”の当初見積もりを戴きました。検査義務商品以外を削ぎ落しましたが、悪いことしている気持ちになりました。担当者は明らかに個人客の接客に不慣れでした。一例ですべてを語るつもりはありませんが、車業界の方と話すと大きく外していないようです。

SSは個人客対応に問題はないと思います。しかし、ガソリン以外で顧客が自ら求める商品・機能の開発は、個別事例を除くといまだしの観があります。最近問題視された強引な油外販売も、成長期の成功体験が根底にあると思います。

心配するのは、今後、無人セルフが可能になった時です。個人客対応でバブル崩壊以降に事業軸を作った人たちの参入が増える可能性です。ガソリンは通販で買えませんが、セルフは場所と資金があれば誰でもできます。次世代SSとは、言葉こそ立派ですが、系列・非系列関係なくハードルの高いテーマであると考えるところです。

 COC・中央石油販売事業協同組合事務局


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