vol.846『ガッキーー!』

いまから14年ほど前に、テレビでグリコ「ポッキー」を手に女の子がダンスを踊るCMを観た。当時“な、なんちゅうカワイイ娘だ”と驚愕したのを覚えている。「ガッキー」こと新垣結衣、衝撃のデビューであった。以後、トップアイドルとして君臨、2016年のテレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の「恋ダンス」は社会現象にまでなった。

そのガッキー、遂に結婚する。お相手は『逃げ恥』で共演した、こちらも人気絶頂のアーティスト・星野 源。昨今よくある“IT企業勤務の一般男性”じゃなくてよかった、というのが個人的な感想。連日暗い話題ばかりのご時世に、ひとときの明るいニュースだなと喜んでいたが、世の中そんなに単純じゃないらしい。「尾木ママ」こと教育評論家の尾木直樹氏は、「ファンの方たちにとってはロスが凄い。本当に今朝は会社や学校行けるかしら?コロナ禍のストレス溜まっているところへの支えのロス─ 大丈夫かしら?心配です」と案じている。

“ガッキーロス”か…確かに、この時期の国民的アイドルの結婚は、ただでさえコロナ禍で滅入っている男性諸君にとっては、追い討ちをかけるような仕打ちだったかも…っていうか、いつも思うのだが、何でそんなに落ち込むんだよ。まさか、自分が結婚できると思っていたわけでもあるまいし。この点についてある社会心理学者は、「著名人を応援しているうちに友人や家族と同様に身近な存在として感じたり、本人との恋愛を考えなくても、理想の恋愛対象の姿を重ねている場合はある。宝くじの当せん発表を待っているような感覚だ」と解説している。

ガッキー結婚で予測された別の不安は東証株価。例えば2016年1月に北川景子が結婚を発表した翌営業日は、前日比479円の大幅下落。2015年8月の堀北真希の時には、前日比900円近い大暴落。昨年10月の石原さとみの時は、なんと東証がシステム障害を起こし、終日売買ができない状態に陥った。(笑) 今回はどれぐらい下がるんだろう、もしかしたら大恐慌が起こるかもと心配していたが、19日の発表後、翌日、翌々日共に小幅な値動きだった。もはや市場は、コロナ禍でそれどころじゃなくなっているのかもしれない。

とはいえ“ガッキー効果”の恩恵を受ける銘柄があるのも確か。ガッキーがCM出演している企業はもちろんだが、社名が“かわいいガッキー”と聞こえる「河合楽器」製作所が、20日に年初来高値を記録したというニュースには笑った。ほかにも、岐阜県の地銀「大垣共立銀子」や、麦茶パックなどを製造・販売する「石垣食品」の株価も上がったとか。株価ってそんなことで上がるのかと改めて唖然。それじゃあ「新垣石油」っていう会社があるかなと「gogo.gs」で調べてみたけれど、ありませんでした。「垣」の付く会社は何軒かありましたけど…。

 

ガッキーは、オリコンが毎年選ぶ「男性が選ぶ恋人にしたい有名人ランキング」で今年まで5年連続で1位となり同ランキングで“殿堂入り”を果たしているのだが、一方、2019年の調査になるが、本田技研工業の子会社・ホンダアクセスが行った「長距離ドライブ中に寄ったガソリンスタンドの店員さんがこの人だったら、元気をもらえると思う芸能人」ランキングでは、女性のトップは綾瀬はるかだった。やっぱりガッキーはどこかお淑やかで奥ゆかしい感じがするので、「いらっしゃませ~、オーライ、オーライ…」なんていうのはちょっと向いていないのかも。そう言えば綾瀬はるかさん、まだ結婚してないんだね。深田恭子さんも。いまのうちに関連銘柄買っておいたほうがいいかも…。

ところでガッキーは「ポッキー」のCMでブレークしたころから都内の自宅でヤモリの一種のヒョウモントカゲモドキの「シーちゃん」をペットとして飼いはじめ、たいそう可愛がっていたらしい。ところが2年前に「シーちゃん」が死んでしまい、ひどく落ち込んでいたガッキーを慰めてくれたのが、同じマンションの住人だった星野君だったとか。う~ん、ガッキー 爬虫類が好きなのか。俺はダメ。もしガッキーが一緒に暮らそうと言っても、爬虫類も一緒に連れてっていい?と訊ねられたら、即NOです。(笑)

 セルフスタンドコーディネーター 和田信治
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