COCと独立経営<846>「激変緩和終了と2008年市場」 – 関 匤

ガソリン価格の激変緩和補助金制度が9月で終了します。
6月から補助額1リットル25円を分水嶺として、下回る場合2週間ごとに10%ずつ補助金を減額しながら9月末でゼロに。25円を上回る相場の時は5%ずつ増額しながら9月末で終了というものです。

これからの原油相場と為替がどう動くかで、10月以降の市況と商戦が悲喜こもごもとなることは間違いありません。
資源エネルギー庁の石油製品小売価格調査によると、昨年9月12日以降「170円」を超える価格はありません。しかし、補助金がなければ「200円」を何回も突破していました。(もっともこの調査より実勢は7~8円安いと思います)

原油価格が今より高い状況で激変補助金が完全に外れたら、10月市況は1リットル180円を超える可能性が強まります。
「180円」と聞いて、私がというよりも業界人が強烈に記憶しているのが2008年のマーケットです。8月に市況が180円を超えました。
この時の原油CIF価格は1リットル換算で、
①6月 80.6円
②7月 88.5円
③8月 92.0円でした。
2022年度は年間平均で「87.2円」でした。23年に入ってからは72~73円、4月は69円です。

2008年のジェットコースター市況 出典・資源エネ庁石油製品価格調査
2008年のジェットコースター市況
出典・資源エネ庁石油製品価格調査

多額の税金投入の懸念と、おそらく原油相場が落ち着いた状況にあるという判断から補助金打ち切りということなのでしょう。
2008年の思い出話になりますが、この1年はジェットコースター市況の1年となりました。
2000年代に入って、中国経済が高度成長期に入り、インドも同じ状況となり2国合わせて18億人(当時)が石油のがぶ飲みを始めました。全ての商品市況が激上がりとなり、日本はバブル崩壊後のデフレ経済にありながらガソリン市況は右肩上がりとなりました。これがエコカーや軽自動車拡大の温床となり、その後のガソリン構造減販の下地が形成されていきます。

ところがガソリン高を当時の民主党が大騒ぎして、4月単月だけガソリン税のトリガー条項が発動されました。いきなり1リットル25円の下落です。始まりも終わりも大変なことになりました。形は違えども、激変補助金終了の予行演習となったとも言えます。

今度はぐんぐん市況が上がって8月に180円市況が出来しました。ところが需要を先食いしすぎた大反動・リーマンショックが起こります。
8月に185円を付けた市況は、年末にはなんと「106.8円」です。先物が雪崩を打って落ちる一方で、RIMは遅れた動きとなりました。

こういう時には重なるもので当時の新日本石油が8月に「新仕切り体系」をスタートしていました。ベースとなる指標価格を先物かRIMのどちらかを選択できる画期的なものでした。ところがリーマンショックで先物選択組とRIM選択組に強烈な「系列内価格差」が生じました。セコムCMの長嶋茂雄さんのセリフをもじって「TOCOMしてますか?」という冗談が飛びました。2008年は歴史的な「市況ジェットコースター市場」となったのです。

08年以降の調査で最高値は2014年8月4日の169.4円、当月の原油CIFは71.0円でした。CIFはほぼ今年の1-4月と同水準ですから、現状の原油CIFで推移すれば10月市況は「170円前後」という見立てができます。
2014年も原油相場は平気で100㌦を超えていました。4月に消費増税で10%減販して、小康状態となったら原油相場が右肩上がりとなり7、8月は10%近い減販となっています。
いろいろ書きましたが、08年や14年に学べば10月からは一段の減販が待ち受けていると言えそうです。

COC・中央石油販売事業協同組合事務局


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