COCと独立経営<872>「迅速正確な情報発信」 – 関 匤

新年あけましておめでとうございます。と明るく言いたいところですが、元旦、2日と続けて日本は大惨事に見舞われました。
元旦、能登半島に甚大な被害を出した大地震の情況がよく分からないままに、2日には羽田空港では着陸したJAL機と海上保安庁機が衝突して大炎上しました。

元旦、私は関西に帰省していましたが午後3時過ぎにいやな揺れを感じました。震源地はどこかとNHKをつけたら、日本海側北陸で震度7、津波が近付いていると知って驚愕しました。女子アナウンサーが「今すぐ高台に避難を!」と絶叫を続けていました。

北陸の日本海側にCOC会員が数社います。ショートメールで安否確認しました。不幸中の幸いで、この稿を書いている時点では人的被害は報告されていません。店舗被害が1カ所ありました。また、従業員の安全確保で閉店した会社もあります。この情報は元日時点ですので、再度確認中です。

能登半島の付け根のあたりにいる会員からは「3日までに停電、断水が解消された。他府県ナンバーの消防車、救急車、レスキュー隊の車両が続々と能登半島北部に走っていきます。頭が下がります」と連絡が来ました。
地震発生後に従妹が来ました。NHKを見ていたのですが、女子アナの避難を促す絶叫はよくやったと思います。
ただし、画面が定点の沿岸画像のままで、他地区の映像情報が入ってきません。すでに1時間近く経過しています。しかも地点によっては「津波到達」が報じられています。しかし、どの程度の津波か全く報じられません。

従妹がX(旧ツイッター)をやっているので検索させました。
現地の投稿者による、川の水位が高まっている動画など生々しい現地情報が出ていました。一市民が最新情報を動画投稿しているのに、天下のNHKが定点動画のままに避難を連呼しています。

元日だからヘリは飛ばせないとしても、緊急時ですから規制を無視してもドローンを飛ばして津波の実情を知らせることはできなかったのでしょうか。NHKには通信支局もあって、石川県内複数箇所で情報を発信できる体制があります。
知りたいのは実情なのです。最近のテレビは視聴者からの投稿を受け付けています。羽田のJAL機接触炎上事故では、両翼が燃え上がる渦中に動画撮影をしていた搭乗客がいました。素人が速報性を発揮できる時代です。

しかし、テレビメディアは13年前の東日本大震災から情報発信で進化していないのではないかと疑念をいだきました。実情を見せないとデマゴーグが出てきます。東日本震災時には「コスモ製油所から有毒ガス」というツイートを拡散させたアホどもがいました。(騒乱罪で逮捕すべきでした)

石川県内に複数店舗を展開するCOC会員は2日には会社HPで、能登半島で被害の出た1カ所の閉店を報じるとともに「北陸エリアの油槽所の稼働状況、配送ルートの道路状況によって、一時的に製品の調達に時間を要する可能性があります。その場合、営業時間内においても一時的に、在庫の無くなった製品の販売を停止する可能性があります。可能な限り、製品の調達に力を尽くして参ります。」と正確に会社の情況を知らせています。

片や、3日時点で元売HPを確認すると、2社は震災そのものに全く情報を出していません。1社は「大変お手数ですが、当社ホームページのサービスステーション検索をご参照いただき、各SSにお問合せください。」と丁寧ながら、客がSSを探せという発信です。震災から3日目です。これが「最後の砦」の実態です。

COC・中央石油販売事業協同組合事務局


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