COCと独立経営<577>コストコのサービス論-関 匤

コストコが浜松と北九州に出店し、千葉ニュータウンも計画されています。油業報知新聞九州版に、コストコ北九州倉庫店舗責任者の談話が掲載されていました。ガソリン120円後半のところに「115円」ですから、北九州市八幡西区は大変です。

記事の責任者の談話です。“安定供給の最後の砦とか”“サプライチェーンの維持”とかいう難しい話ではなく、分かりやすすぎる話です。「会員さまに高品質の商品とサービスをできる限り提供することがコストコの使命」と明言しています。ここでいうサービスは「価格」です。

「マージンはほとんどない。倉庫店との総合収益と考えている」と明言します。既存のコストコ影響圏にいるCOC会員によると、コストコは会員・カード値引きまで調べて最安値に設定するそうです。考えようによっては、市況調査結果が高ければ皮肉にもコストコが下支えします。家電量販店がやっている「他店より1円でも高ければ値段を合わせます」は、実は暗黙の価格(底値)安定策だそうです。考え方が似ています。いっそのこと新潟に出てもらえれば市況が安定するかもしれません(冗談です)。

価格は措くとして、SSの売り込み方にコストコ流を感じたのは、「一番大切にしていることは安全第一」と答えていることです。責任者がおためごかしに語っているのではなく、全世界共通認識です。

同社はHPで“安全と環境にやさしい”として、「ガソリンベーパー防止のためにベーパー回収機能付き計量機であり、臭いや、引火の危険性を大幅に低減。タンクや配管はオール樹脂化で、腐食や電食による事故の心配なし。地下配管は樹脂製二重管・三重管で安全性を向上。ネットワーク化されたセンサーが地下タンクや配管の状態を常時監視。」とうたっています。

さらにリカバリー装置は動画を用意して、ベーパーとは何か、リカバリーの役割が分かりやすく説明します。この他にも、いかに走りやすい動線であり、反対側給油も楽でノズルはラッチ付きも顧客サービスとしてアピールされています。安全や給油しやすさを未然に設備対応しています。

対して、元売会社各社HPのセルフ画面を見ると「安全な給油方法」だけで、消防署員の話を聞いているようなレベルです。キャンペーンやカードメリットは盛りだくさんですが…。アピールするポイントが違うのです。(標準化されていないので無理もありませんが)

コストコは、日本でセルフが解禁された1998年に40カ所あり、現在は70%、500カ所です。これを世界標準で展開しています。セルフ先進国米国に後発で参入して20年、販売力は平均の5倍以上です。

“コストコよいしょ”みたいになりましたが、「セルフSSの価値」を考えさせられるからです。消費者心理に立てば、スーパーの駐車場と違って、SSでは停車、給油操作、危険物等へのストレスがあるはずです。それをハード的に取り払うことで、立ち寄りやすい場所にすることを重視していると思われます。心理学の応用です。

セルフ利用者に対するサービスとは価格や販促だけでなく、使いやすさや安心感が複合して形成されるものということです。

 COC・中央石油販売事業協同組合事務局


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