COCと独立経営<970>週刊新潮が補助金の謎に疑問 – 関 匤

高市早苗総理は4月6日、「第60回国家公務員合同初任者研修訓示式」でこのように述べています(首相官邸)。
「私が皆様に求めたいのは、現場を見て、そして最前線で働く方々、そしてお困りごとを抱えておられる方々の切実なお声を聞いていただきたいのです。そして、その一つ一つのお困りごとや課題を知ったときに『できない理由』ではなくて、どうやったらそれを解決できるか。『できる方法』を考えていただきたい。これは強い、私からのお願い事です。」(下線部筆者)

私なりに“翻訳”するとこうなります。
「業界団体や議員連盟の話を真に受けてはあきまへん。彼らの情報には“組織の利権”ちゅうフィルターがかかっています。大切なのは国民=消費者と接する名も無き、しかし最前線で汗をかいている人たちの言葉です。そこに真理が存在します」(奈良弁に変換)

私は“早苗ファン”ではありませんが、3月以降の苛斂誅求(かれんちゅうきゅう)そのものの市場環境に置かれた独立系組織に関わる者として賛同します。勝手な解釈ですが、既存の行政、メーカー及び業界団体に対する強いアンチテーゼと受け止めました。こんな連中の言うことを真に受けていたらとんでもない誤情報を与えて、国政が国民生活の実態と乖離する屋上屋を築くことになる、です。


COCは政治力がありません。ただし、ここの経営者は議員とのコネを持っています。藁をも掴む思いで陳情しますが、個別企業や組合レベルのそれには真面目に対応しません。
秘書の方は「タイヘンデスネ。苦シイデスネ。オサッシイタシマス」とおためごかしは言いますが、会ってやったからいいでしょうの態度が見え見えです。

ただ、メディアの中には状況に違和感を覚える優秀な方がいるようです。
週刊新潮が4月16日付号で2頁ながら、系列非系列間の差別的対応のひどさと、ガソリン補助金が適切に市場に反映されていないと書きました。

(表)は「ST31掲示板」を20年以上継続する(凄いことです!)広島県・神垣石油の神垣和典氏がまとめる4RIMとENEOS基準仕切りより参照しました。消費税をかけています。

補助金支給後に価格差拡大の謎 ※出典:ST31掲示板 「4RIMと系列基準価格」 より。 消費税を加味した
補助金支給後に価格差拡大の謎
※出典:ST31掲示板 「4RIMと系列基準価格」 より。 消費税を加味した

3月から系列と非系列の格差が大幅に逆転しているわけですが、補助金が出た19日、その後の26日と格差は拡大しています。
系列も非系列もベースとなる原油価格は同じはずです(非系列に特別上質な原油を使っているワケありません)。

新潮記事にあるようにここが“最大の謎”です。COCのPB経営者は異口同音に言います。「昨年までの補助金は差別なく仕入れ価格に反映されていた。誰がナニをしているのか?」と。
補助金を支給する経産省は疑問を持たないのでしょうか?高市総理が国家公務員初任者に言った「最前線で働く方々、そしてお困りごとを抱えておられる方々の切実なお声を聞いていただきたいのです」という言葉は現職の官僚には馬耳東風ですか?
それなら今年の新任者たちも、旧弊に準拠して市場に何も起こっていないと看過する「オールド官僚拡大再生産」の道を歩むことでしょう。


独立系SSのみならず、3月からの石油流通は需要家を怒らせています。
COCの某経営者はトラック協会の役員と親しく付き合っています。軽い気持ちで「お互い困っている同士で共闘しないか」と持ち掛けました。
ところが思いっきり言い返されました。「元売はもちろんだが石油と名の付く連中と胸襟を開いて話す気持ちはない!」
軽油談合疑惑に加えて、3月以降インタンク供給が停止されたことが火に油(軽油)を注いでしまいました。SSで給油すれば良いって簡単に言いますが、その分、走行の動線が伸びることになります。

一体どういう力学が働いて現状となっているのか。高市総理が言うところの「最前線で働く方々、そしてお困りごとを抱えておられる方々の切実なお声」が通じておりません。

COC・中央石油販売事業協同組合事務局


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