COCと独立経営<953>高値感は市況と連動する? – 関 匤

私の無知で気が付かなかったのですが、東京モーターショーが「ジャパン・モビリティ・ショー」に名称が変わっていました。
COCの某会員から電話が入り「面白かった」と言われたので、早速行ってきました。

ちょうどSMAS(住友三井オートサービス)のブースで、複数移動手段の連携MaaSをテーマにセミナーを聞くことができました。国交省の内山裕弥・総括課長補佐(モビリティサービス推進課)が、現状と課題を短い時間で分かりやすく話してくれました。

プロドライバーが減少している中、とりわけ地方ではタクシー代わりに一般の車両の採用も視野に入れています。
“白タク自由化”ですが、もちろん様々な前提条件は付くと思います。自由化されればSSは面白い「営業所」になりますね。車はあるしドライバーもいます。アプリで予約が入れば早押しゲームで客を取り合うでしょう。20分も走れば2000~3000円稼げます。どんなビジネスチャンスが出現するか分からないので、MaaSの動きにはアンテナを張っておくべしと考えました。

ジャパン・モビリティ・ショーにて(筆者撮影)
ジャパン・モビリティ・ショーにて(筆者撮影)

ビンテージカーの展示場もあり、日産プリンスや本田シビック、それに“カブトムシ”のVWなど芳しい香りの車を数多く楽しめました。

これが一番正確でしょう。ちょっと長いですが自民党の広報です。

「11月13日からガソリンへの補助金を段階的に引き上げ、補助金が25.1円まで引き上げた後、12月31日に暫定税率を廃止します。現在のガソリン価格は約10円の補助によって引き下げられているため、補助金が25.1円に達する12月11日以降、現在の価格からおよそ15円引き下がることになります。
軽油引取税は暫定税率分の11月13日に補助金を15円に引き上げ、同27日に暫定税率分に当たる17.1円を補助。暫定税率の廃止は地方団体の財政年度が始まる来年4月1日に廃止します。」

補助金額を上げながら値下げを地ならしして補助金が合計25.1円になったところで暫定税を廃止します。
11月~12月と原油価格の沸騰が無ければ、市況は確実に下げ局面に入ります。(すでに軟調ですが)

関心事は、暫定廃止のアナウンス効果がどれだけ消費者心理を動かして、需要が戻るかです。
カーシェアリングのパーク24が、今年5月に乗用車を保有する会員2400人余りに、ガソリン価格の高値感に関するアンケートを行っています。これは10年前から定期的に行っていますが、時系列に見て面白い傾向が出ています。

2016年当時、3分の1強が「130円を超えると高値感」と答えていました。これが2025年には「6%」に大幅減少しています。
逆に「150円を超えると高値感」は、16年には「12%」でしたが、25年は「29%と2倍以上に増えています。
コロナ以降の原油高・円安の市況爆上がりが続いた結果、消費者が高いと感じる「高値のハードル」が上がったようです。価格水準に比例して、消費者心理の高値感も変動していることが分かります。

170円前後の高値に慣らされた消費者にとって、暫定廃止後は150円前後かそれ以下に市況が下がれば高値感が払しょくされるのではないでしょうか。安値が移動ニーズの追い風になれば良いのですが。

COC・中央石油販売事業協同組合事務局


〒104-0033
東京都中央区新川2-6-8
TEL: 03(3551)9201
FAX: 03(3551)9206