東京国際展示場で開催された「オートモーティブワールド」に行ってきました。自動車の技術展示会です。技術オンチの私にはあまり縁のないものですが、今年は「自動運転EXPO」がありイメージだけでもつかんでおこうと思いました。
今まで国際展示場のイベントには何度か行っていますが、私の経験では最大の入場者数でした。「クルマの先端技術分野世界最大」をうたうだけあって、自動運転はじめクルマの電子化・電動化、コネクティッド・カー、軽量化など自動車の先端テーマに関わる国内外の1060社が出展しています。
自動運転に興味を持つのは、想像以上に技術が向上しているからです。自動のレベルは0から5まであります。レベル0は私の中古車のように自動機能のない車です。レベル1は加速・操舵・制動のいずれかを支援するもので現在の新車には装備されています。レベル2は上記で複数の機能を支援します。日産エクストレイルやスバルWRXなど多くの新車が装備します。
そしてレベル3はほぼ自動運転です。天候良好で視界が良いこと、走行する道路や緊急時に人的対応することの条件が付きます。昨年7月にAUDIのA8がレベル3に達しました。欧米では公道で実走しています。
レベル4も条件付ですが、自動モードで走行し、自動走行になった時にドライバーが適切に対応できなくとも自動モードで停止や回避を行います。そしてレベル5は完全自動運転です。米GMは去る18日にハンドルもペダルもないレベル4の自動運転車を実用化すると発表しています。自動運転で日本が“タコツボ化”の感があります。
展示会を見て、自動運転は安全機構、交通状況・外観・運転者の認識機能、三次元のGPS機能の3つが最適に組み合わさったものと感じました。いわゆるIoTインターネットが運行機能を担います。3機能と関連する素材や技術の展示ブースが多くを占めていました。
そして自動運転の進化は、イコールロボット技術と表裏一体です。連動してロボット技術の展示会もありました。小さなクッキーに絵を描く実演には見入ってしまいました。
石油と全く関係のない話を書いていますが、実感したことは自動運転やロボット化に比べれば、SSの無人化など簡単にできてしまうことです。欧州では相当数の無人SSが存在します。古い2002年のデータでもスカンジナビア3国は無人化率40%以上です。
ロボット技術があれば、問題になった“キツツキ”(簡便な承認ボタン装置)など不要です。認識のカメラ技術とセンサーが組み合わされば人間より安全管理が徹底します。IoTで消防と連結すれば、今よりはレベルの高い防災監視体制ができます。消防もドローンを巡回させれば、火災の早期発見につながるでしょう。
それと先述の器用なロボットを見て、自動車整備に技術が広がる可能性を感じました。認識機能で点検作業やれますね。金属をパフで研磨するロボットもありましたが、応用すれば車のコーティングもできます。
いやなオチになりましたが、東京五輪に向けてSSと次世代技術の波を考えさせられた一日でした。
COC・中央石油販売事業協同組合事務局