COCと独立経営<965>石審5原則と若い力の台頭 – 関 匤

前回に続いてCOC新年研修会のテーマとなった「石油自由化30年の検証」です。
1997年6月の石油審議会・石油流通問題小委員会は、石油自由化に関して「5つの原則」をとりまとめています。翌98年から解禁されるセルフサービス市場を前提としたものでした。
1 新規参入・退出の自由
2 取引先選択の自由
3 取引条件の明確化・適正化(透明性の向上)
4 公正競争
5 自己責任
以上の5原則でした。

30年経っていろいろ考えてしまいます。一応はこの原則通りに推移してはいます。「原則1」は間違いなく実行されました。とりわけ「退出」が凄い勢いで進みました(今も進行しています)。

「2」は、自由化当初は本当に選択肢に溢れていました。元売の系列政策が選別の色を濃くするとともに、特約店・販売店が有利な選択肢を求めて系列から脱藩してPB化する動きが広がりました。
30年後の今は? 元売2社が供給の8割を支配する状態となって、「有利な選択肢」は大きく縮小しています。


「3取引条件の透明性」ですが、取引慣行に関して自由化になって先物取引と価格情報会社が「指標価格」の提供を開始しました。自由化以前は指標が存在しないために、元売系列内には仕切り価格に対する疑心暗鬼が充満していました。
自由化が進行しても事後調整が存在していましたが、比較的倫理観が高かった外資系と民族系が統合した辺りから透明性が高まっているようです。非系列は最初から透明でした。
ただし、「元売希望仕切り価格」の時代となりましたが…。

また、審議会は取引慣行に関して「価格表示」を訴えていました。自由化以前の「非表示慣行」を改めよ、です。30年後表示は当たり前となりました。お陰で「888円」のナゾ表示も生まれましたが。

「4公正競争」。石油審議会は公正競争に関して、「1不当廉売=関係当局による一層の迅速かつ、厳格かつ実効性のある取り締まり2差別対価=多様化する選択肢を自らの意思と責任により選択、非合理的な差別対価と排他的取引制限の取り締まり」と付記しています。

差別対価は系列内の問題でしたが、かなり改善されたのでしょう。その方が元売は楽ですから。一方、審議会が見落としていた(意図的に明記しなかった?)のが「価格談合」でした。石商は公正競争のために挙げて不当廉売を申告してきましたが、昨年に談合事件を起こしました。

最後の「5自己責任」。これだけは少なくとも流通小売事業者は強く意識しています。というか強いられています。(石油流通議連を動かして何事かやらせることが自己責任かどうか微妙ですが)元売レベルで見ると、「エネルギー供給高度化法」に頼った精製縮小は自己責任とは思えません。なぜなら隣接業界である石油化学企業は自己判断で分解装置の統廃合を決めていましたから。


30年経って、審議会の5原則は一応順守されています。しかし、前回も書きましたが自由化当初の業界熱量がどこかへ雲散霧消してしまいました。
それでもCOC新年研修会で嬉しいことがありました。20代、30代の若い人がSS事業を継承し始めていることです。
彼らはこと石油製品販売で面白い経験ができない時代を当たり前として、わが社の特性を生かした事業展開を進めています。車関連で結果を出してもいます。新時代の熱量を感じます。若い力の追い風で、COCは活性化して活性化して活性化してまいります。

COC・中央石油販売事業協同組合事務局


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