「超大型」と報じられた台風21号は、22日深夜から23日未明にかけて東海地方を通過し、住宅の浸水や道路の寸断などの被害を各所でもたらした。全国的には、相変わらず河川の氾濫や土砂崩れなどが発生し、23日現在、3名の死者が確認されている。
直接被害のなかった地域でも、小売業は大打撃。GS業界でも、週末の書き入れ時に台風襲来で頭を抱えていた方は少なくないだろう。私の店も22日は普段の半分程度の来店台数。台風が来るとお手上げだ。「台風一過」の晴天が、前日の客も取り返してくれるかと言えば、まったくそんなことはなく、人口減と低燃費の影響をひしひしと感じる。
「台風一過」には、文字通りの意味とは別に、物事の騒動が収まったという意味もある。台風が列島を横断している間に、この国では総選挙が行なわれ、一応決着が付いたようだ。これで、再来年の10月に消費税は10㌫になることがほぼ決まったといえる。セルフ化工事を検討しているGSは、その前にやったほうがいいだろう。でも、また延期するってことも絶対無いとは言えない。
事実上解党となった民進党の候補者の中には、憲法や安保で筋を曲げるぐらいなら「希望の党」の公認はいらないとして、新たに「立憲民主党」を旗揚げした人たちがいて、これが思いのほか支持を集めることになった。何だか、大手元売の傘下に入るのを嫌って、プライベートブランドの道を選んだGSに似ている。
一方、「希望の党」へ移った民進残党の人たちの中にも、党の方針とは異なる意見を主張する人がいたりするらしい。一応、元売マークを掲げているものの、業転ガソリンを買い続ける特約店みたい。人間は一筋縄では行かないということ。自分自身の生き残りをかけて、国会議員もGS経営者も必死である。
台風が来ようともドーム球場なら大丈夫、ということで22日にパ・リーグのクライマックス・シリーズ(CS)第5戦は福岡ソフトバンク・ホークスの勝利で決着が付いた。東北楽天イーグルスの2連勝も、終わってみれば厚い選手層で寄り切った。そりゃそうでしょ。いくら短期決戦とはいえ、レギュラーシーズンで15.5ゲームもの差を付けた相手に日本シリーズに行かれたんじゃたまったものではない。何度も書くが、CSなんてやるべきじゃない。少なくとも5ゲーム以上離されたチームには挑戦権を与えるべきではない。
一方、屋根の無いマツダスタジアムは2日続けて試合中止に。22日現在、広島と横浜は2勝2敗の五分。予備日は25日までで、6試合消化できない場合は、その時点で勝ち星が多いチームが突破し、勝敗が同じ場合は広島が日本シリーズ進出となる。これも選手やファンには納得の行かないルールだと思う。広島も横浜に14.5ゲーム差を付けてのリーグ優勝。アドバンテージ3勝ぐらいつけてあげなくちゃいけないでしょ。
台風、選挙、野球…でも、22日の夜、一番気になったニュースはこれ。『トランプ米大統領をこき下ろす発言をしたとされるティラーソン国務長官の政権内での立ち位置の不安定感が募り、辞任などが現実味を増していることが22日までにわかった。トランプ政権筋がCNNに明らかにした。共和党幹部筋は、ティラーソン氏がトランプ氏を「馬鹿」と呼んだとされる発言後、互いに強く嫌い合っているとの現状も明かした。トランプ氏は最近、対北朝鮮政策でティラーソン氏が進める外交努力を時間の浪費とも形容し、長官の指導力をやゆする意見も見せていた』─10月22日付・ウェブ版「CNNニュース」。
笑っちゃうような、笑い事でない話。いま流行の“フェイクニュース”なのかもしれないが、事によっては、米国が北朝鮮に戦争を仕掛けることになるかも。そうなったら、日本列島は台風どころの騒ぎではなくなるだろう。
セルフスタンドコーディネーター 和田信治
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