前回の原稿で少し勘違いしていることがありました。
JXTGのEneJetがトータルで独自ブランドに近いと勝手に思い込んでいました。旧EssoのExpressのファサードロゴとサインポールが変わったということですね。
いずれにしても、日本市場で半世紀以上の歴史を持つEsso、Mobil、ゼネラルブランドが消滅します。独立系とはいえ、別にアンチ元売ではないので寂しい限りです。戦後、「給油所」だった日本市場にピットとトイレ完備の「SS」というビジネスモデルを持ち込みました。
COCのPBにも旧Essoが少なくありません。某社の場合、規定に達しないうちにPBに転換したのですが、Essoの特別配慮で中途半端な年数の永年代理店表彰盾を貰いました。今も大事にデスクに飾っています。
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ガソリン価格が150円を超えました。
経産省の市況調査を見ると、2008年に180円台を付けた後、リーマンショックで100円台まで下落して、その後ジワジワと上昇基調を続けて2012年に150円を超えています。そして原油価格が100㌦台の2014年上期に170円を窺うまで高騰します。
その年の秋に原油が暴落を起こして、2050年から16年春過ぎまで下げ基調で110円台まで行きます。そして夏場から高値基調となって、17年度のJXTG再編による需給引き締めと原油高が重なって130円台を維持しながら、18年に入って週ごとに数十銭単位で積み上がりながら、150円の大台を超えました。
石連統計で4―8月実績を見ると、180円の08年は前年比5%近い下落です。リーマンショックで100%超え、100㌦原油の14年は前年比94%。市況暴落の翌年は102%に戻ります。そして16年、17年と111.5%ずつ減販して、今年の4―8月も約1%減です。
市況と実績がリンクするという分かりやすい構図です。セルフが主流となったことで市況とSS利用の相関が強くなったのでしょう。
カーシェアリングトップのパーク24が、会員向けにガソリン価格アンケートを行っています。回答者は運転者で9000人前後のまとまった母数です。「高いと感じる価格帯」として、17年40%、18年41%が「130円台」としています。次が「140円台」で22%、20%です。過半数が高いと感じるレベルを超えているので、さすがに150円台となると消費抑制行動に入ったと思われます。
それを分かっているのでしょう、またぞろ、系列有力SSで店頭価格と会員価格の乖離が始まっています。某需要地ではカードとクーポンで5円は安くなります。立地・設備の良いセルフSSでは効果的でしょう。
ことガソリンに関してはセルフ化で顧客が富裕状態にあると考えています。値引きやティッシュの兵糧が切れれば縁の切れ目、カリカリしないでと、PB経営者に言っております。が、そこはSS経営者、相当気にしておられますが。
COC・中央石油販売事業協同組合事務局