日本エネルギー経済研究所はこのほど、「ガス小売全面自由化 3年経過後の競争動向」と題するレポートを発表した。
ガス小売全面自由化が2017年4月1日より実施されてから3年が経過した。ガス小売市場は電力企業を中心とした新規参入者の登場により、新たな料金メニューの設定やサービスの拡充、企業間における業務提携を実施することで、ガス需要家獲得競争が激化している。
同レポートでは、ガス小売全面自由化におけるスイッチングの動向や地域別トピックス、今後の趨勢について、インフラストラクチャーネットワークに依拠したエネルギー事業として類似しているが、1年先行して小売全面自由化が実施された電気市場の動向についても比較参照しながら考察する。政府の規制改革推進会議第3次答申(2018年6月)採択時には、電力とガスの自由化に関して「電力は順調であるがガスはまだ不十分である」との認識も多かったが、この観点においても両市場の最新動向の把握が重要である。